生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2016年11月26日発売)
3.96
  • (268)
  • (378)
  • (211)
  • (31)
  • (10)
本棚登録 : 3543
感想 : 371
5

これまで生産性というものを、気になっていたけれども漠然としたイメージしか持っていなかった自分にとって、まさに目から鱗の著書だった。
働き始めて数年になるが、自分が今までいかに生産性の低いことをしていたかを認識した。そして、最近になっても生産性が低いことを多々やっていることを恥ずかしく感じた。
生産性とはよく聞くが、それを漠然と実行している段階では、ある意味思考停止になっている状況ではないだろうか。実際に、具体的に生産性を高めようと考え、行動をして初めて、生産性というものの重要性に気づく。
自分自身本書に記載のある通り、仕事中は常に時間を計測している。例えば文書作成の場合、目標時間を設定した上で資料作成を行い、時間がかかりすぎた場合はその原因を振り返ってメモしたりしている。ただ、本書ではそんなことと比べ物にならないほど生産性をあげるための多くのアイディアが載っている。
また、本書には「人を諦めない」という表現が何度も出てくることからわかるように、著者は人間に対して絶対的な期待を持っていることを感じた。ダメな社員は教育してもダメ、一時期自分はそう思っていたことがあったが、それは傲慢の極みであった。評価されていない社員、出世競争から落ちてしまった社員であっても、生産性を少しでも上げることによって会社の役に立つことができる。
著者の度量の大きさというか、器の大きさを感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年10月12日
読了日 : 2017年10月11日
本棚登録日 : 2017年9月9日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする