死んだあなたに問いかける。
「何か未練があるなら、
何かモノになって戻ることができますよ」
それぞれが心残りのある人の身近なモノになり、
顔を見て、声を聞き、息づかいを感じ、
触れ合いながら、そばに寄り添う。
話しかけても声は聞こえない。
絶対に話すことはできなくても、
自分の存在が伝わらなくても
それでも大事な人のそばにいたい、という
切なすぎる思いに苦しくなるほど
この本は、【現実】だった。
どの話も良かったけど、個人的に好きな話は、
「マッサージ」「青いの」
作者が歌人なのがよくわかる気がした。
本を開けば、優しさがほわほわとこちらに
漂ってくる感じ。
句読点が多めに感じたんだけど、
それも好きだったな。
あたしなら「とりつくしま」に選ぶモノ
なんだろうな。
お父さんが選んだ「とりつくしま」って
なんだろな。
そんなこと考えながら読んだ一冊。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説(生と死に向き合う)
- 感想投稿日 : 2019年9月26日
- 読了日 : 2019年9月22日
- 本棚登録日 : 2018年9月14日
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