タイトルにある「密室」は実のところ、この作品の主題ではない。何故ならこの作品に密室トリックは存在しないから。というより密室トリックと呼ぶには無理のある密室トリックしか登場しないからだ。だからといって下等なミステリ作品だというわけじゃない。この作品の主題は別にある。
舞台は近未来(今からおよそ百年後くらい)、時代はセルフアーキテクチャがソフトとハードの境界をなくし、過去のあらゆるメディアが嗜好品となった世界。罪と罰の概念がない街「ルナティックシティ」にミチルとパートナのロイディは迷い込んでしまう。街の文明レベルは読者の世界とほぼ同等だが、近未来の住人であるミチルにとってはどれもこれも珍しいものばかり。
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- 感想投稿日 : 2014年3月7日
- 読了日 : 2014年3月2日
- 本棚登録日 : 2014年3月2日
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