この漫画を読むと、業田良家『自虐の詩』の結末を思い出す。
それは次のようなものである。
「幸や不幸はもう良い
どちらにも等しく価値がある
人生には明らかに、価値がある」
不幸や汚わいを知らずに人生を肯定することは容易である。
だが、不幸のうちにおいて、それでもなお、人生を肯定できるのは強靭で崇高な精神の所産である。
自分は試されていないな、と。自分は試される場で勝負できていないな、と自己反省。
無頼派西原と抒情派西原の地続きが確認できるのも面白い。
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カテゴリ:
西原理恵子
- 感想投稿日 : 2009年7月5日
- 本棚登録日 : 2009年7月5日
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