こどもや赤子の売買、労働状況、貧困、汚職…と言ったテーマを含んだ、18世紀イギリスを舞台にした物語。
多少疑問を感じる部分もあったものの、序盤から中盤は物語に引き込まれた。ただ肝心の終盤は、意図的だろうとは言え切れ切れで、内容もスッキリしなかった。
自らの望みを貫き通せたミューシャクはそれはそれで幸せだったように思うが、トマスのことは残念でならない。
良いやつなのに!わざわざああする必要あったのか?!
と、どちらかといえばハッピーエンドが好きな私は作者に言いたい。
結局は悪(という言葉で簡単に片付けるのも違うかも知れないけれど)がのさばったまま、というラストには余韻が残った。
本当の世の中ってのは悲しいかなこういうものなのかも知れない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年3月31日
- 読了日 : 2012年3月31日
- 本棚登録日 : 2012年3月31日
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