藤原経清と結有の子・清衡が主人公となり、前九年の役後から後三年の役後までを描いている。
清衡の半生はひたすら忍耐に次ぐ忍耐の日々で、読んでいるこちらも辛く、ときには我慢ならなくなりながら物語を追った。
清衡は「経清と貞任の思い描いた楽土の夢」「民のための国」という念願を成就させるために耐え続け、ついにそれを成し遂げる。
ここまで来るのにどれ程の血が流れたのかを考えると、虚しくも感じる。しかし、遂に父や安倍一族、物部氏の大きな夢が果たされたのだった。
それにしても、高橋克彦さんの想像力に圧倒される。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(国内)
- 感想投稿日 : 2022年1月12日
- 読了日 : 2018年4月30日
- 本棚登録日 : 2018年4月30日
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