●ボスニア内戦の際、いかに大量の傷病者が出、いかに治療する医師と医薬品が不足し、いかに皆がエゴイストになっていったか、等々を描いたノンフィクション。
●普通なら、登場人物の英雄的な行為などが差し挟まれて、それなりにカタルシスが得られるものなのですが、そう言ったシーンは一切なし。
スレブニツァの惨状を救おうとやって来た他所からの医師や国境なき医師団のメンバーも、途中で擦り切れもう勘弁してくれモードに入り逃げ出す惨状。
本当にびっくりするくらい盛り上がる場面がなく、延々と物資の不足と手術と治療が続くだけなので、途中でななめ読みモードになりました。
実際、戦争なんざ美しいものじゃないはずなので、淡々と冷静に書けばこうなって当然なのかもしれないけど、せめて、全体の戦争状況をわかりやすく俯瞰する視点があれば、もっと読みやすかったのになあと思いました。
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- 感想投稿日 : 2007年8月19日
- 本棚登録日 : 2007年8月19日
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