檻の外 (Holly NOVELS)

著者 :
  • スコラマガジン(蒼竜社) (2006年5月25日発売)
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ここまで号泣した作品は他にありません。
「雨の日」と「なつやすみ」までを読んで、この作品は完結するのだと思います(文庫版にも入れてくれればいいのに…!)

「箱の中」で出会った堂野と喜多川が辛い出来事や困難を乗り越え、添い遂げ、そして喜多川の最期を堂野が見送ってあげるまでが描かれています。

何も持っていなかった喜多川は、堂野を、家を、犬を、子供と過ごす夏休みまでもを手に入れ、最愛のひとに看取られて幸せに逝ったのだなあと、読み終えたときには自分も堂野といっしょに喜多川を見送ってあげられたような辛いけれどほっとしたような、不思議な気持ちになりました。

純粋で不器用でひたむきな喜多川。彼の人生に堂野がいてくれてよかった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: BL小説
感想投稿日 : 2022年12月24日
読了日 : 2021年7月19日
本棚登録日 : 2021年7月19日

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