マイナス50℃。私が知っている「寒い」の何十倍も寒いことは間違いないだろうけれど、リアルな想像が難しい。
どんな生活をしているんだろう。気候は、食べ物は、着るものは、家は。
著者は1984年~1985年にヤクート自治共和国(現サハ共和国)を取材したという。今から40年近く前の様子とはいえ、その暮らしに興味津々である。
寒い地域は、風は冷たく雪も多いのだろうという先入観があった。
しかし違うらしい。
ヤクートは乾燥していて降雨量が少なく、寒すぎて摩擦でも氷が融けないから滑らない。滑らないなんて驚きだ。
川が凍って期間限定で道路になること。
石油製品は極寒の中では粉々になってしまうこと。だから本物の毛皮が必要で、合成皮革では代用できないこと。
へえーと思うことばかり。
写真もあって、カラーの屋外写真は全体的に青いのが印象的だ。日照時間が少ないことがよく分かる。
馬の吐く息が凍って靄のように漂っている写真も、幻想的だなあ。こんなの初めて見た。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
エッセイ・ノンフィクション
- 感想投稿日 : 2022年12月12日
- 読了日 : 2022年12月12日
- 本棚登録日 : 2022年12月12日
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