写楽 閉じた国の幻(下) (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2013年1月28日発売)
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本棚登録 : 1018
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謎の絵師写楽の正体は?
実在する歴史上の謎に対し、小説の体をとりながらも、作者の膨大な下調べと長年の考察による新説をぶち上げる。このような小説を読むのは初めてかもしれない…

自分は写楽について知識がないので、これが写楽論争に一石を投じ得るものなのかは分からないが、
読んでいる限り状況証拠もいくつかあるしとても面白いと感じた。もちろん小説家ならではの創造力がその合間を埋めているのはわかっているが。

なによりこのようなチャレンジングな小説を読んだのが初めてなので単純に感動した。
実在しない絵師をでっち上げて完全フィクションを作ったのならこんなに感動しなかったろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年2月26日
読了日 : 2022年2月26日
本棚登録日 : 2022年2月15日

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