落日燃ゆ (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1986年11月27日発売)
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感想 : 348
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外務省同期の広田弘毅と吉田茂。平和主義者の広田弘毅が戦犯で絞首刑となり、武断派の吉田茂が戦時中拘留された事実を免罪符に戦後に宰相となるとは何という皮肉。
広田弘毅が一切の自己弁護をしなかった理由のひとつとして、「文官の自分が極刑となることで天皇陛下を無罪とすること」とあったのが事実かどうかは何せ本人の釈明が一切無いのでよく分からないけれど、保身に狂奔する他の被告人とすごく対照的で、えらくカッコいい。
広田弘毅のことは、この本を読む迄殆ど何も知らなかったが、令和即位パレードの日に読み終えて、何だかよい節目となった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年11月11日
読了日 : 2019年11月10日
本棚登録日 : 2019年10月19日

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