明治剣客浪漫譚の映画化。原作漫画も衣装まわりなんてトンデモなところは多いのでそのまま映像に持ってきたらまずいんじゃないの?と地雷の臭いをぷんぷんと発しながらも、殺陣のスピード感が爽快でしっかり楽しめる1本だった。
もちろん原作のイメージと違うところはある。キャストは全体的に原作のイメージより幼い印象。恵は特にもうちょっとオトナな雰囲気が合っていると感じた。江口の斎藤一ももうちょっと狂気を背負った表情があると良いのだが、わりと話の分かるお兄さんのような印象になっている。香川照之はまあ、何をやっても大げさなので漫画原作には合っているのかもしれない。左之助も最初違和感があったが、ケンカを楽しんでいる様は後半なかなかハマっていた。そして案外良かったのが吉川晃司。ぼそぼそっとしゃべる感じは役柄にも合っていて、演技も大げさなところがないので、イロモノの原作キャラをうまく実写に落とし込めていると感じた。
ストーリーは原作がジャンプなのであってないようなものだが、もう少し「不殺の誓い」であるとか「想いの強さ」に深みを持たせることができなかったか。キャラが多すぎてその消化にずいぶん時間を取られてしまっている印象だ。良い素材なので次回作があるならじっくり調理してみてほしい。
読書状況:読み終わった
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アクション
- 感想投稿日 : 2013年2月25日
- 読了日 : 2013年2月25日
- 本棚登録日 : 2013年2月25日
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