積木の恋 (プラチナ文庫)

著者 :
  • フランス書院 (2011年10月11日発売)
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本棚登録 : 672
感想 : 56
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たとえ裏切られても飢えない想い、それが本当の愛です。
詐欺師であった蓮からの酷い仕打ちにもかかわらず、出所する日を調べて待っていてくれた加賀谷。
俯いて凍てつく雪道を歩き出した蓮が加賀谷を見た時、驚愕や恐れと一緒に愛を感じたのではないでしょうか。蓮にとって幼い頃から与えられなかった温かさを加賀谷は無償で与えてくれます。
丁寧な文章で綴られたお話を読み終わって、聖書の言葉がふと浮かびました。
愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず高ぶらない。
この世で最も強いもの、それが愛だと思います。
朝南さんのイラストも繊細な容姿の蓮と真面目で慈愛に満ちた加賀谷の雰囲気そのままでした。
表紙の印象的な白い馬がお話の中に出てきた画集の馬だそうです。
本物の絵が見たくなりました☆

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 凪良 ゆう
感想投稿日 : 2012年1月11日
読了日 : 2012年1月11日
本棚登録日 : 2012年1月11日

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