卓球部女子には、卒業式に先輩から制服のリボンをもらう伝統があった。じゃんけんで負けた亜樹は彼氏なし、試合では勝ったことのない池橋先輩にもらうことになったのだが、当日先輩からきっぱりと断られてしまう。
まわりとうまくやっていくためと、自分の本心を明かしたことのない亜樹は、これと無口で読書好きな藤本さんとのつきあいをきっかけに少しずづ変わっていく。
P114「でもやっぱり夢が叶うのと、その人が素敵な人かどうかってべつなんだよね。」
P133「おとなになってからの時間のほうが長いからこそ、将来なんて、ゆっくりじっくり考えればいいじゃん」
「それに、そのときにしかできないことを捨てるほうが、よっぽどとり返しがつかない気がするけどな、オレは」
P149「見つけるんじゃないよ。気づいただけだよ。」
「気づく?」
「本を読んだり、テレビや映画を見たり、友だちと話したりしてるときに、自分の気持ちがゆさぶられる瞬間をのがさないようにしただけ」
「じぶんのきもち・・・」
「そう、わたしはこういうの好きとか、興味ないとか、おもしろくないとか、みんなうなずいているけどわたしはうなずけないとか、とにかく自分の気持ちを注意深く見ててあげるの」
「そうしたら、自分に気づける。なにが好きなのか。どうしたらいいのか。どんなふうに生きたいのか」
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年5月13日
- 読了日 : 2014年5月13日
- 本棚登録日 : 2014年5月13日
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