スタンド・バイ・ミー―恐怖の四季 秋冬編 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1987年3月25日発売)
3.78
  • (323)
  • (328)
  • (488)
  • (38)
  • (5)
本棚登録 : 3660
感想 : 300
3

あの「シャイニング」(さすがに怖い)、「グリーンマイル」(さすがに泣ける)等、ホラーや綺譚をよく書いてらっしゃるスティーヴン・キングの、少年冒険小説。映画は観たことありましたが、初読でした。小説で読みますと、湯本 香樹実 さんの「夏の庭」と重なる部分があります。感想文には、「夏の庭」をお勧め。こちらは、冒険がちょっと激しいですので。
夏は、少年達が心も身体も成長する季節です。
少し風紀が悪めの街、同級生の4人の男子達が、森にあるらしいという子供の死体を探そうと、2日間の冒険に出発します。死体を見つけて有名になりたいという、無謀な計画。移動手段は、自分の足のみ。食べる物もお金もわずかです。ケンカしながら、夜の恐怖におののきながら、彼らは目的を達します。年上の不良少年との対峙の場面で、逃げずに友人と並んで立ち向かう、スタンドバイミー。
確かに、あの二日間は同志で中間だった4人ですが、友人って、時間や場所で変わっていく。
一夏の経験だけでなく、冒険のその後まで回顧されているので、大人の小説なんだなと。
あの映画のポスターの雰囲気はよく表しているなと思います。

マンハッタンの綺譚クラブ
秘密クラブで会員が持ち回りで、ちょっと奇妙な話をするという設定。
交通事故にあって、首が切れても、子供のために出産をする女性のお話が産婦人科のお医者さんの話として挿入されている。短編ですが、さすが得意な綺譚で面白いです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新潮文庫
感想投稿日 : 2022年10月6日
読了日 : 2022年10月6日
本棚登録日 : 2022年10月6日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする