宮部さん自選の他で未収録の中短編集。5編。
初出1999〜2010で少し古め。どれも懐かしい雰囲気がある。
「チヨ子」は、アルバイトで着ぐるみを着ることになった女子大生が、着ぐるみを着て人を見ると、その人の大切な物に見えるというもの。鏡に映った自分を見て大切だったぬいぐるみ「チヨ子」を思い出す。作者が、着ぐるみ着て朗読したい為創作したらしい。
「聖痕」は、他の作品とは異質。母親と同居男性をその虐待苦から殺した少年A。反省して罪を償い、保護監察付きで社会復帰し、平穏な生活を送ろうとする。しかし、ネットに彼を救世主とするサイトが立ち上がり、巻き込まれていく。実社会の描写からこの後SFの流れになる。「英雄の書」に繋がるらしい。そちらも読みたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2021年12月17日
- 読了日 : 2021年12月17日
- 本棚登録日 : 2021年12月17日
みんなの感想をみる