このあたりの湊かなえさんの小説が好きだった。
高級住宅街の一家に起きた妻による夫殺人事件。
それぞれの家庭に幸福そうというベールに包まれた真実。
隣の芝生は青いし、隣の花は赤く見える。
他人の不幸に共鳴したり、蜜の味だったり。
どんな家庭にも何かしらの不安や亀裂は、ある。
それでもバランスをとりながら成り立っていくものだろうと思うのだけれど。
当事者でないと、理解できない、許せないこと。
限界を迎えた家族と 乗り越えるかもしれない家族。
登場人物がそれぞれの立場から殺人犯となった妻の印象を語りながら、人物像を確立していく。
皆が思っている以上に追い詰められていた前妻との葛藤が静かに辛かった。
人に相談できる話の奥にもっと深い悩みがあるなと思う。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2024年1月17日
- 読了日 : 2020年10月17日
- 本棚登録日 : 2024年1月17日
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コメント 3件
yukimisakeさんのコメント
2024/01/18
ゆーき本さんのコメント
2024/01/18
おびのりさんのコメント
2024/01/18