中学の頃、河川敷で出会った女の人にもらったひとさじのはちみつと、温かい言葉の記憶。
それから16年後の、塚原碧の生きざまをとても丁寧に描かれている。
碧は何があっても決して人のせいにすることなく、前を向いて生きている。
恋人の故郷で、知り合いもなく、働くところも住むところも一から探さなくてはいけない。そんな状況で、「クロエ蜂蜜園」の黒江さんや、「スナックあざみ」のあざみさんたちと出会い、自分の居場所をどんどん作っていく。
「明日人生が終わるとしたら」
最初はマイナスのイメージだった言葉だが、嫌なこと、理不尽なことから逃げるのではなく、越えていくことで自分に打ち勝っていく碧の生き方には、すごく共感できた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
寺地はるな
- 感想投稿日 : 2021年3月17日
- 読了日 : 2021年3月17日
- 本棚登録日 : 2021年3月17日
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