戦場カメラマンという、あまりにも普通の生活から
かけ離れた生き方の主人公をジュリエットビノシュが演じる。
家族があり母という生き方の中だけでは完結できない使命を
持って生きる女性。明らかに戦地にいる方が生き生きとしているように
見える。家族を愛しているのに、何が大切であるかも知りながら、
自分の中にある怒りの表現を“終わらせる“ことができない。
家族を傷つけても。
私の中でも、報道写真家とは理解しにくい職業の一つであった。
その心の中の葛藤と憤り、戦いを丁寧に綴り、その簡単ではない生き方を
一つの価値観のあり方として見せてくれる。
ラスト、自分の娘のような自爆テロ犯を見たときの彼女に、一番母性を感じた。
立ち尽くし、崩れ落ちる姿。その絶望が伝わってくる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
映画
- 感想投稿日 : 2017年10月23日
- 読了日 : 2017年10月23日
- 本棚登録日 : 2017年10月23日
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