味噌汁は朝のブルース (1980年) (角川文庫)

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感想 : 4
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2013/04/28読了

一昔前の純朴な男女の表現って、世代が変わると新鮮に感じる。

『ミッドナイト・ママ』
国道17号線を走る500ccのオートバイ。まだ少年だというのに、やけに大人っぽい主人公。
美津子のノリはきっと今にないものだろうし、一夜と少しの時間で幕引きっていうドライな感じはどことなく切なげ。

『1953年、土曜日、午後』
久しぶりに会って
少し話しをして
すぐにまた、お別れ。
この空気感、好き。

『花が濡れてます』
港の側でのやりとりは好きだったけど、マリッジブルー
ちょっとこの女性の動向の意味がわからなかった。
作家の動かし方のミスな気がする。

『人魚はクールにグッドバイ』
このノリは70年代 80年代?勢い任せの若者らの話。
ニックネームのセンスとかがモロに時代を感じるね。
事後、あれこれあれど今みたくそこまで尾を引かないのが年代の男性像というものなのでしょうか。

『味噌汁は朝のブルース』
詩のような、文章ではなく、言葉としてひとつひとつをつかみとっていくような、そういう読み方が似合う短編。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 短編小説
感想投稿日 : 2013年4月28日
読了日 : 2018年5月24日
本棚登録日 : 2013年4月28日

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