夜明けの新聞の匂い (新潮文庫 そ 1-30)

著者 :
  • 新潮社 (1993年9月1日発売)
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本棚登録 : 36
感想 : 3
5

 政治・宗教・時事・死などが論理的に書き表されていて、とても分かりやすい説明でした。ときおり著者の日常も描かれていて、その部分がまたおもしろかったです。
 日常的には使わないような言葉も文章中に登場するので、私は辞書を引きながらでないと正しく解釈できませんでした。ただの勉強不足ですね。それでも著者の考えは興味深いものが多く、他の作品も読んでみたくなります。
 この作品が刊行されたのは平成2年6月とのことでしたが、人間の本質は現代でも変わっていないのではないでしょうか。生活環境や流行りのものは変化しますが、それは表面的な違いであり、その中にいる人々は同じ言動を繰り返しているだけなのかもしれません。
 当時の時事を絡めて書かれているので情報の古さは感じるのかもしれませんが、今から20年後でも、この作品には読む価値があると思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本(エッセイ)
感想投稿日 : 2015年7月4日
読了日 : 2015年7月4日
本棚登録日 : 2014年6月15日

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