同性愛者で恋人持ちの睦月と結婚した若干情緒不安定気味の笑子。睦月の恋人、紺との3人の関係は”普通”に考えるととても奇妙に思える。
しかし睦月を純粋に愛し、その相手の紺のことも気に入っている笑子にとっては、自然で心地よいことなのだ。
お互いに純粋な愛情で結びついている3人の関係は男女の関係もなく、プラトニックだ。だからこそ、相手のことが好き、そばにいたい、という純粋な気持ちの上で成り立っている。
でも結局、切ないのは笑子なのではないかと思ってしまう。自分以外の2人は恋人で、睦月は自分のことを抱くことはない。
キスもセックスもない、それは仲の良い友達なのではないか?とも思える。
しかし笑子に言わせると、私は睦月が好きで、このままでいい、ということなのだ。
そんな強い、ピュアな愛情を私は持てない…。
睦月は確かに優しいけど、変わりたくないという笑子に変わらないということはないと言う。じゃあ彼は自分と笑子の関係はどうなると思っているんだろう?
紺よりも、睦月が一番謎。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2017年3月19日
- 読了日 : 2017年3月19日
- 本棚登録日 : 2017年3月12日
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