「ホテルカクタス」という風変わりな名前のアパートに住む、三人(?)の友情のお話。住んでいるのは帽子、きゅうり、数字の2。見事に趣味も性格もみんなバラバラ。それでも、彼らはお互いの価値観を尊重しながら毎日楽しく暮らしている。
「登場人物が人間以外のものって読み進められるかな…」と不安に思っていたのに、読み終えてみれば帽子もきゅうりも数字の2も、昔からの知り合いのように親しみを覚えている。あたたかくて、ちょっとだけ寂しくなって、三人の友情が羨ましくなる。
友情は居場所を生み、居場所は思い出を生む。
世の中は諸行無常だけれど、思い出はいつだって変わらぬあの場所に連れて行ってくれるから、今日も安心して変わってゆけるのだろう。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日常
- 感想投稿日 : 2022年11月5日
- 読了日 : 2022年11月5日
- 本棚登録日 : 2022年11月5日
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