貧民街に生きる人々を描いた短編集です。
-そこではいつもぎりぎりの生活に追われているために、虚飾で人の眼をくらましたり自分を偽ったりする暇も金もなく、ありのままの自分をさらけだすしかない。-
現実の世界に「普通の」人間なんていないように、この物語に出てくる人物一人一人もまた個性的。
個性的なんだけど、読み進めていくうちに、出てくる人物一人一人に愛着を持たされてしまう。「自分をさらけだすしかない」この街の人々に憧れているのかもしれない。
苦しみつつ、なおはたらけ、安住を求めるな、この世は巡礼である
「よしよし、眠れるうちに眠っておけ」とそれは云っているようであった、「明日はまた踏んだり蹴ったりされ、くやし泣きをしなくちゃあならないんだからな」
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2013年6月12日
- 読了日 : 2013年6月11日
- 本棚登録日 : 2012年5月3日
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