量刑 下 (光文社文庫 な 1-23)

著者 :
  • 光文社 (2004年10月1日発売)
3.58
  • (2)
  • (7)
  • (10)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 73
感想 : 6
4

 上村岬の裁判を審議する神谷裁判官の元に、差出人不明のメールが送られてくる。そこには娘の真理を誘拐したことと、判決で死刑ではなく有期懲役刑を言い渡すことが指示されていた。

 裁判がどんどんすすんでいくのかと思いきや、物語は予想もしない方向に進み、上巻とは一転して誘拐&脅迫事件へ。娘を無事に助けるために、裁判官が判決を左右してしまうのかどうか。裁判官としての使命と娘の命、どちらを優先するのか、神谷裁判官の心情がかなり丁寧に描かれていて、分厚い本だったのに一気に読み終えた。知らなかったのは、こういう事態になった時のことが、「刑事訴訟法」に載っていること。この小説のようなことが想定されて定められたんだろうか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文芸本(日本)長編
感想投稿日 : 2014年5月6日
読了日 : 2014年3月27日
本棚登録日 : 2014年5月6日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする