レンタル。2016年、日本映画。監督:入江悠、脚本:入江悠・前川知大、主演:神木隆之介・門脇麦。
ウイルスによって多くの人間が死んでしまった近未来。生き残った人間は、ウイルスへの抗体は持っているものの太陽の光を浴びてしまうと生きてはいられない「ノクス」と、太陽の光は大丈夫なので1日中活動はできるものの、日々ウイルス感染への心配が絶えない「キュリオ」とに分かれていた。「キュリオ」の生活範囲は閉鎖的で貧しく、何もかもが知的で裕福な生活を送る「ノクス」に制限されている。そこで育った奥寺鉄彦(神木隆之介)は、今年から復活した「ノクス」への転換の抽選に何がなんでも当たりたいと願っており、「ノクス」での生活を夢見て、「ノクス」と「キュリオ」を隔てる壁の門番をしている「ノクス」の人間・森繁富士太(古川雄輝)と友達になる。一方で生田結(門脇麦)は「ノクス」にはなりたいと思っていないにも関わらず、父親が勝手に応募してしまう。
「ノクス」が活動できる夜のシーンが多いので全体的に暗い絵が多い作品だが、ストーリー自体も結構重い。「キュリオ」と「ノクス」の間には差別が残っており、純粋に転換を望む者、それを羨む者や憎む者もいて、それが原因で争いや犯罪も起こる。森繁が溶けそうになって手首を切り落とそうとするシーンや、結がレイプされるシーンは見ていて辛かった。鉄彦と森繁の友情が続いたのは良かったなぁと思うけど、結が転換した後のあのゴマ臭さは一体何なんだろう。転換したことの副作用なのか、ただ単純に演技の問題なのか。なぜ1年に1人しか転換できないのかもよくわからなかった。
- 感想投稿日 : 2017年1月3日
- 読了日 : 2017年1月2日
- 本棚登録日 : 2017年1月3日
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