幼年期を再現することにかけて、中勘助にひけをとらない。生みの母の死、早逝した姉弟、継母との確執、露伴の酒乱、幸田家の面々はキャラが濃い。そのなかで著者はごく「普通の」人だったに違いない。だからこそ『みそっかす』が書けたのだし、「みそっかす」とはここでは第三者の目、すなわち、小説家の視線の謂いである。
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2011年10月22日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2011年8月2日
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