サーカス物語

  • 岩波書店 (1984年7月13日発売)
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本棚登録 : 404
感想 : 24
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小学生時代にはじめて読んでから、何度目の再読でしょうか?
『はてしない物語』と同様、いつの間にかこの本も私が何度も読み返す本の1冊になっていました。
当時は登場人物たちのやりとりや雰囲気を単純に楽しんでいたのですが、今読むとハッとさせられる言葉にたくさん出会いました。
年齢を重ねるにつれて、心に響く言葉は変わるんだなぁ…と改めて感じます。

戯曲形式の物語なので、ト書きのような場面設定と登場人物のやりとりで構成されています。
物語のはじまりは、大都市のはずれにある工場の敷地。
みすぼらしい3台のサーカスワゴンのそばで、これまたみすぼらしい身なりをしたサーカス団の面々が集っています。
その輪の中でピエロが語るお話が、"物語の中の物語"として展開していきます。

サーカス団員たちの愛と決意と覚悟、そしてその決断によって立ち向かうことになる現実…。
このラストシーンは何度読んでも色あせることはないでしょう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 児童書読みました。
感想投稿日 : 2012年7月14日
読了日 : 2012年7月13日
本棚登録日 : 2012年7月14日

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コメント 1件

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2012/07/19

「ハッとさせられる言葉にたくさん出会いました」
エンデも言葉の力を信じた作家でしたね。
親がシュルレアリスム画家だった所為かな?

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