モリアーティ (角川文庫)

  • KADOKAWA (2018年4月25日発売)
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本棚登録 : 653
感想 : 52
4

アンソニー・ホロヴィッツが手掛けるホームズ譚、第2弾。
…といっても、本作の主役はホームズではありません。
ホームズがライヘンバッハの滝で、宿敵・モリアーティ教授と対決し、2人とも消息がわからなくなった5日後、本書の探偵役となるバディが出会います。
1人はピンカートン探偵社の調査員・チェイス。
もう1人はスコットランド・ヤードの警部・ジョーンズ。
彼らは共にアメリカの裏社会を牛耳る男を追うことになりますが…

終盤の展開、まんまとやられすぎて、悔しいを通り越して気持ちいいくらいでした。
詰めが甘いのでは…とか、それは危ないのでは…とか、思ってしまう場面が時々あってひやひやしていたのですが、「そういうことだったか!」と腑に落ちました。

本書に登場するジョーンズ警部は、本家の『四つの署名』でホームズと事件の捜査をしていた警察官と同一人物、というファンには嬉しい演出もあり。
彼だけでなく、スコットランド・ヤードでの会議シーンでは、コナン・ドイルのホームズ作品に登場した警察の面々が顔を揃えていて、「この人、本家ではどんな風に描かれていたかな?」と再読欲が搔き立てられました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 読みました。
感想投稿日 : 2022年12月31日
読了日 : 2022年9月30日
本棚登録日 : 2022年12月31日

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