アラスカの大自然を愛した写真家・星野道夫のエッセイ。
星野さんの写真が好きな母の影響で、実家にあった写真集を眺めることはあったのですが、エッセイを読むのは初めてです。
同じ瞬間に世界のどこかで別の時間が流れている。
それは、巨大な氷山が轟音とともに削れる瞬間かもしれないし、新たな生命の誕生の瞬間かもしれない。
山歩きをはじめてから、眼前に広がる雄大な景色に圧倒されることが増えましたが、そんな風景の中で同じ瞬間になにかが起こっているかも…と考えるだけで、ともすれば自分の周囲のことばかりが気になってしまう日常に、清涼な風が吹き込む気がしました。
日本の子どもたちともにルース氷河で過ごすという企画をされていたのだそう。
氷に囲まれたマイナス20℃の世界で過ごした1週間は、その後の子どもたちにとって忘れられない時間となったのではないでしょうか。
星野さんとオーロラを見上げることができた子どもたちが本当にうらやましいです。
星野さんは、生きるということを本当に楽しんでいた人だったのだということが伝わってきました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
エッセイ。
- 感想投稿日 : 2015年9月26日
- 読了日 : 2015年9月18日
- 本棚登録日 : 2015年9月26日
みんなの感想をみる