気になる部分 (白水Uブックス 1087)

著者 :
  • 白水社 (2006年5月1日発売)
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本棚登録 : 1465
感想 : 178
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岸本さんのエッセイ、やはりツボです。
本気で、真面目に、突拍子もないことを書いている感じがとても好き。
けらけら笑って読みつつも、心の奥にじんわりと不安な部分(でも決して嫌なものじゃない)を残していく感じも。

童謡(?)『一週間』の歌詞は、私も小さい頃から不思議だったのですが、岸本さんが真剣な目で「月曜日に風呂をわかしておきながら火曜日に入るとは尋常ではない」と語っている顔が浮かんでしまって、笑いを我慢できませんでした。
また、名前も知らない映画の一場面や雑誌で何気なく読んだ漫画、印象的なCMソングなどをエバーグリーンとして挙げるシュールさに笑いつつも、気付くと何度も頭に浮かんでいるものってそんなものだよなぁ、と妙に納得もしてしまいました。

岸本さんの翻訳した本にも俄然興味がわきました。
ニコルソン・ベイカー作品を読んでみたいです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ。
感想投稿日 : 2016年8月6日
読了日 : 2016年7月23日
本棚登録日 : 2016年8月6日

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