『きのこ文学名作選』の姉妹編。
編者は倉敷で古書店・蟲文庫を営む田中美穂さんです。
『きのこ~』に続き、こちらも読んで楽しい見て楽しい、欲張りな1冊です。
装丁や紙、フォントなど、物語の魅せ方へのこだわりがすごいっ!
収録されているのは、苔や羊歯、カビなどの胞子でふえるものたちが登場する文学です。
そんな文学作品がたくさんあるのか…?、と思いきや、ページを開けば次々と作品が登場し、その豊富さに驚かされました。
これらの生物が持つ多様さやあいまいさ、いつの間にかはびこっている不気味さがきわだつ作品が多かった印象です。
特に、栗本薫の「黴」では、ぞわぞわと音も無く浸食されていく様子に鳥肌が立ちっぱなしでした。
しばらくはカビを目にしたらすぐにこのストーリーを思い出しそう…。
尾崎翠の「第七官界彷徨」は独特のコミカルさと切なさが印象的でした。
『きのこ文学名作選』の方は、装丁を楽しんだだけでなので、そちらも読みたいです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ステキボン。
- 感想投稿日 : 2014年2月1日
- 読了日 : 2014年1月24日
- 本棚登録日 : 2014年2月1日
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コメント 2件
猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2014/03/14
すずめさんのコメント
2014/03/15