再読。「わたし」の目から見た、ナイトクラブ「ファッサード」につどう若者たちの群像劇。前に読んだときも飛び込んできた言葉が今回も飛び込んできた。"思ったり感じたりした者の勝ちだ。だから、「忘れられなかった」者の勝ちだ。"(p.94) 友情というには少し踏み込んで深く、愛情と言うにはまだ確固としてなく。けれど、いや、だからこそ、「ねえ、知っている人がいるって、なんかいいよね。」(p.136)と言ったときのジュニアの何言ってんだよっていいつつも親しげな反応、"わたしはなぜだか嬉しくなって、ハンニバルの腕を後ろから掴んだ。---愛してる? わたしは言った。なんだよ、それ。ハンニバルは吹き出しながら振り向いて、もう一度笑った。"(p.219-220)といった関係性が強く胸にせまってくる。
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- 感想投稿日 : 2023年4月2日
- 読了日 : 2023年3月30日
- 本棚登録日 : 2023年4月2日
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