愛してる (角川文庫 さ 24-2)

著者 :
  • KADOKAWA (1994年11月1日発売)
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本棚登録 : 220
感想 : 19

再読。「わたし」の目から見た、ナイトクラブ「ファッサード」につどう若者たちの群像劇。前に読んだときも飛び込んできた言葉が今回も飛び込んできた。"思ったり感じたりした者の勝ちだ。だから、「忘れられなかった」者の勝ちだ。"(p.94) 友情というには少し踏み込んで深く、愛情と言うにはまだ確固としてなく。けれど、いや、だからこそ、「ねえ、知っている人がいるって、なんかいいよね。」(p.136)と言ったときのジュニアの何言ってんだよっていいつつも親しげな反応、"わたしはなぜだか嬉しくなって、ハンニバルの腕を後ろから掴んだ。---愛してる? わたしは言った。なんだよ、それ。ハンニバルは吹き出しながら振り向いて、もう一度笑った。"(p.219-220)といった関係性が強く胸にせまってくる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年4月2日
読了日 : 2023年3月30日
本棚登録日 : 2023年4月2日

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