何年ぶりかの再読。何か困りごとがあって、それを解決するために、広島のプロ野球選手高橋慶彦の盗塁が、ホームランが、あるいは彼に頼み事したり、話してもらったりすることで、いい方向にも悪い方向にも転がっていき。たとえ悪い方向でも、人生そういうものといさぎよく受け入れたり。自分のみっともなさ、なさけなさをかかえて、せいいっぱい走り回ってる人たちが、それでも一瞬、天から細い糸を垂らしてくれる存在、それがタカハシ、といった設えが多かったように思った。◆幸福は必ず秘密と嘘に支えられているものなのだ◆「タツヤは、他人に不幸の可能性があるのが我慢できないんだろ?それ、悪い癖だぞ、人は自ら不幸へ向かって旅立つこともあるんだ」◆「プライドは感情じゃないよ、おまえ小説家のくせに、だめだなあ、プライドってさ、自分をよく知ってて、だめなことはだめってはっきりさせることだろう?自分のスタイルを通すことだぜ、違うかな」
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年5月30日
- 読了日 : 2022年5月28日
- 本棚登録日 : 2022年5月30日
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