まだネット古書店が全盛じゃないころの、情報も足で拾ってがメインの話などたっぷり聴けて新鮮でした(古書即売会でのドタバタ劇なども)。札幌に古書店がまだ今よりたくさんあったころの話も聞けて。古書店の店頭にでっかい模造紙があって、そこに書き込むことで情報交換してたとか、不便だけどまた良さも濃さもあって、といった感。◆そんなにたくさん本を買っていつ読むのだとよく聞かれるが愚問、切手収集マニアにそんなに切手を買っていつ手紙を出すのだと訊くようなものではないか、には思わず笑ってしまった。「そうかなあ」と「そうだ!そうだ!」相半ばする気持ちで。◆本というものは、決して人生の指針になったり、教養を深めたり、人格を研磨したりするためにあるのではない。本は楽しむためにあるのである。p.222◆古いものに目の色を変えて集め回るというのは、これは病気ですよ。病気になったら、高いと思っても、おクスリを飲まなくては仕方ないでしょうあ。古本屋は病院、古本はおクスリと思って、私は集めているんですよp.282◆あと、行きつけの古本屋に「結婚するんですが」と報告に行ったら、第一声が「エッ、それで、本はこれからも買うんでしょうか」だったエピソードには笑ってしまった。
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- 感想投稿日 : 2023年12月3日
- 読了日 : 2023年11月28日
- 本棚登録日 : 2023年12月3日
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