「ゴミ屋敷」の特集は、TVで何度か見たことがあった。
でも、なぜ人がゴミを集めてしまうのか、納得がいかなかった。
でも、この小説を最後まで読んで、
このような理由からゴミを集める人もいるのかもしれないと
初めて納得がいった。
人は、頭で分かっていることを、
必ずしも実行できるわけではない。
それは意志が強いとか弱いとかそういう問題ではなくて、
こみあげてくる不安とどう向き合うかという
問題なのではないかと思う。
それをこの小説はとてもよく描いていたと思う。
主人公の不安や焦燥感や絶望が分かるから
読んでてやりきれない気分になった。
ラストは、一瞬「え、こうやって終わるの?」と思ったけど
ラスト二行を読んで、この終わり方でよかったと思った。
橋本治の文章は、理屈っぽいというか
観念的というかで、ちゃんと読んでないと
分からなくなってしまうことも多々あったけど
中盤から読みやすくなった。
久しぶりに重~い作品を読んだけど
最後まで読んでよかったと思った。
いい作品だった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2012年2月27日
- 読了日 : 2012年2月27日
- 本棚登録日 : 2012年2月27日
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コメント 4件
reader93さんのコメント
2012/03/24
christyさんのコメント
2012/03/24
reader93さんのコメント
2012/07/01
christyさんのコメント
2012/07/02