「Gゼロ」後の世界: 主導国なき時代の勝者はだれか

  • 日経BPマーケティング(日本経済新聞出版 (2012年6月1日発売)
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アメリカのパワーが相対的に弱まっていき、主導者なき時代がやってきた。筆者のイアン・ブレマーは、そのような状態を「Gゼロ」と表現し、その現状と問題点、そして予想される未来について論じる。

自分がこの本を手にとったのが、2020年5月。初版の発行年は2012年。本書の内容の先見性には驚くばかりだった。

例えば、Gゼロの世界では、感染症が発生しても情報は秘匿され、世界的な流感となってしまうだろうという見立て。

2020年現在、covid-19が世界的に猛威を振るっている。中国の武漢から広がったとされるこの感染症。中国やWHOの初動には、Gゼロ的な欠陥を見いださずにはいられない。

さらに米中の軋轢に関しても、この本が2012年の時点でかなり正確な予測を立てている。

また、日本がどう見られているのかを再確認することもできる。少なくとも、イアン・ブレマーから見て、世界の中における日本の立ち位置について学ぶことができた。

文量は250ページほど。決して分厚くは無い。それでも、読了までに1ヶ月かけてしまった。それほどに多くの情報量を含み、大変学びの多い一冊だった。

参考文献や共同調査はあったにせよ、たった1人の研究者がここまで広範に世界の趨勢を説くとは…。あらゆる人々にオススメできる1冊。

(詳細な引用と抜粋については、書評ブログの方を宜しくお願いします)
https://www.everyday-book-reviews.com/entry/%E4%B8%BB%E5%B0%8E%E8%80%85%E3%81%AA%E3%81%8D%E6%99%82%E4%BB%A3%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E8%A1%8C%E3%81%8F%E6%9C%AB_G%E3%82%BC%E3%83%AD%E5%BE%8C%E3%81%AE%E4%B8%96%E7%95%8C_%E3%82%A4%E3%82%A2

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2020年5月31日
読了日 : 2020年5月30日
本棚登録日 : 2020年4月7日

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