アメリカ海軍の情報士官として太平洋戦線で日本語の通訳官を務めたドナルド・キーン氏が、戦争(大東亜戦争)への想いを日記にしるした日本人作家の思想と心理の変化を追ったドキュメンタリー。警察の監視の眼を逃れながら、開戦当時から軍部に反感を抱き続けた作家(永井荷風)、戦争遂行の強硬論を唱え戦意高揚を掲げた作家(伊藤整、山田風太郎、海野十三、徳富蘇峰・・)、無条件降伏後の表現の自由により呪縛から解放された作家(高見順、德川夢声)など、戦争という狂気の沙汰で揺れ動く人間心理の脆弱性が垣間見える不幸な時代の記録。
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- 感想投稿日 : 2021年6月9日
- 本棚登録日 : 2021年6月5日
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