こっちへお入り (祥伝社文庫)

著者 :
  • 祥伝社 (2010年12月9日発売)
3.55
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本棚登録 : 1018
感想 : 151
5

 これこそ小説だと言ってもいい、見事な小説だった。久々に文句なし掛け値なしの星五つの小説だった。
 初めはなんでもない誘いから「興味」を持ち、はまり込んで「趣味」となって、それが「生活」となってついには「人生」になる。その変わっていく様を鮮やかに描いている。
 趣味とはこうでなくては、とうならせるものだった。何度も落語で身につまされるところはなかなか泣かされた。
 落語が物語を回し、物語られた生活が落語を深める。章ごとに柱となる落語を立てて展開されていくストーリーが本当に快かった。

 名作である。今年読んだ中でも指折りの作品だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2013年12月24日
読了日 : 2013年12月24日
本棚登録日 : 2013年7月1日

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