人事・組織関連のコンサルタントである著者が、主に製造業において「価値」を生み出しているのはどんな人材であるかを語った一冊。
現在の製造業で重要となるのは、効率的な生産方式やサプライチェーンではなく、いかに「売れる」ものを創造するか。
そういった意味で、製造業は「知識産業化」「情報産業化」しているという。
その中で「価値」をもつのは、どんなものを、どのようなコンセプトで、どのような技術を使って製造するかという「設計情報」だという。
そのような「設計情報」を生み出せる人材を、本書では「タレント」と呼んでいる。
アップルやトヨタではそのような「タレント」を生み出す仕組みが社内でできあがっている。
その代表例がトヨタの主査制度。
トヨタの主査とはひとつの車種に対して全権を担う、一種の社長のような存在。そのような存在には幅広い見識と人望が必要となるが、トヨタでは組織的にその存在を生み育てる文化があるとのこと。
現在の製造業で重要となる人材戦略が垣間見える一冊。
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- 感想投稿日 : 2015年6月10日
- 読了日 : 2015年6月10日
- 本棚登録日 : 2015年6月10日
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