シリーズ7作目。上下巻の、シリーズ史上最長の大作。
江南くんの身に、悲しいことが降りかかる。
中也と呼ばれる建築科の学生である「私」の時点で物語は語られる。友人である玄児始め、謎めいた暗黒館に住む浦登家の人々に纏わる秘密が次々と明らかになっていき、物語はいくつもの伏線が張られ、奥行きが生まれていく。
どんでん返しが多い!!とにかく。何と驚愕したことか!きわめつけは、何と言っても中也の正体だが。
双子の存在感もすごい。
シリーズのキーパーソンである中村青司の原点が始めて描かれた作品。私も何個か推理してみたけど、悉く外れた。
今回はホラーめいた雰囲気もあるし、シリーズでは様々な課題にも挑んでいる。近親相姦、先天的畸形、人食。絶対に映像としては見たくないが、文字のインパクトも相当だった。
登場人物たちのその先が気になった。今後語られますように。そして、不幸続きの江南くんにも素敵な人が見つかり、幸せになりますように…!
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2018年8月10日
- 読了日 : 2018年8月9日
- 本棚登録日 : 2018年8月9日
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