点子ちゃんとアントン

  • 岩波書店 (1962年7月18日発売)
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本棚登録 : 120
感想 : 17
5

これは小学校5年生の私が、当時流行(はやり)だった「りぼん」や「なかよし」といったコミックとは違い、本格的に一冊の本を読んで満足したと記憶する本。この本をきっかけに物語の面白さ、特に外国の子どもを主人公にした話に興味を持つようになったと思う。
物語の底辺に流れる、親が子を思う気持ち、子が親を思う気持ち、友達を思う気持ち、悪いことは見過ごさない勇気、正しいことをした人をきちんと評価する、という人生に大切なことを子どもの頃に読めたことが本当に良かったなあと振り返って思う。
文は読みやすく思いやりに溢れており、作者ケストナーの人柄も感じさせるし、また訳がぴったり私好みだったから好きになったのだと思う。
私の読書への入り口にもなった本で二人の主人公には特別な気持ちがある。そのうちの一人「点子ちゃん」の枠にはまらないのびのびした発想とユーモア、ファイトある元気な女の子は私の憧れ。
他のファンには申し訳ないと思いつつ、ニックネームにさせて頂いた。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 児童書
感想投稿日 : 2010年10月15日
本棚登録日 : 2010年10月15日

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