沢木耕太郎による、『バーボン・ストリート』(1984年発表、第1回講談社エッセイ賞受賞作)に次ぐ、1990年発表のエッセイ集(1996年文庫化)。
前作同様に、複数のエピソードの間を魔法の絨毯で飛んでいるような、さり気なくも絶妙かつ緻密な構成は、山口瞳をして「エッセイを小説のように書く」と言わしめた沢木氏ならではのものと言えよう。
また、街、雑踏、リングを包む歓声、カジノのざわめき、夜の路地に鳴る靴音。。。都会を彩る音が聞こえてきそうなところも、沢木氏のエッセイの特徴かもしれない。
前作に続き、(バーボンでほろ酔いになるような)なんとも言えない心地よさを味わえる作品である。
(2013年2月了)
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- 感想投稿日 : 2016年1月11日
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- 本棚登録日 : 2016年1月11日
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