犯人に告ぐ 下 (双葉文庫)

著者 :
  • 双葉社 (2007年9月13日発売)
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本格的に劇場型捜査が始まった下巻。
犯人が見え隠れするも一筋縄ではいかない場面にモヤモヤしながらも、展開が気になってサクサク読めた。

最初は協力的だったテレビ局も捜査が進展しない状況に不満を募らせ、視聴者からの批判も相次ぐ。そこに自分や組織の保身しか考えていない上司からの圧力や妨害もあり、巻島がまた潰れてしまうのではないかと不安が生じたが、6年前とは違う踏ん張りを見せる!
己の欲望から暴走する年下上司をスパッと黙らせる巻島と、津田長の言葉はよかった。

犯人に繋がるきっかけはちょっと拍子抜けしたけれど、後半はさらに騒動が1つ増えて盛りだくさんで、前半にも少し登場した小川かつおが再び活躍。実際に部下にいたら大変そうだけど憎めないのもなんかわかる。小川刑事の場面だけはクスッと笑えてしまう感じで、個人的には好きなキャラ。

最後、6年前の事件から巻島が抱えてきた想いが全開に表現された場面は感動した。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2022年11月18日
読了日 : 2022年11月12日
本棚登録日 : 2022年11月10日

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