博物館のファントム 箕作博士のミステリ標本室

著者 :
  • 集英社 (2014年1月24日発売)
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本棚登録 : 277
感想 : 63
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これも面白い。
伊与原さんはとっても博学な方だなー。
「科学」がとても幅広く奥が深いことに感心した。
特に植物学が面白かった。

動植物や化石、鉱物等を展示する自然史博物館を舞台にした連作短編。
几帳面で片付け魔の新人研究員・環と、片付けが苦手な標本収蔵室のファントム、ことベテラン博物学者・箕作(みつくり)のやり取りが面白い。

「名前のないものがあれば、名前をつけたい。名前しかないものがあれば、それがどんなものか知りたい。名前も中身も分かっているものがあれば、どうしてそうなのかを知りたい」
「どんな種にも、その種にしか語れない物語がある」
探求心をとことん煽る「科学」の奥深さ。
知れば知る程、興味の幅も広がる。
古来より現代に受け継がれた「科学」に果てしないロマンを感じた。
私も自然史博物館に行きたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 伊与原新
感想投稿日 : 2019年3月23日
読了日 : 2019年3月22日
本棚登録日 : 2019年3月21日

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