大正の終わりから昭和にかけて、男尊女卑や家柄等の影響が色濃く出ていた時代の女達の連作短編。
置屋の芸妓、妾、女中等、常に男の身勝手に振り回されて思うままに生きられない女達。
けれど女達の情念は深く、闇のように底知れない。
女達はただ男の言いなりになっているのではなく、自分の強い意志を持ち感情の赴くままに突き動く。
そんな強かな女達の行動に、読み手の心も突き動かされる。
短編が進むにつれ、行く末が気になっていた女達の状況も分かりほっとする場面も。
宮木さんは『花宵道中』に次いで二作目。
今回の作品も女による女のための物語だった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
宮木あや子
- 感想投稿日 : 2018年3月22日
- 読了日 : 2018年3月22日
- 本棚登録日 : 2018年3月21日
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