他人には言えず一人でそっと抱える闇。
なかなか子離れできない母親や、母親のペースに振り回されなかなか親離れできない娘。
頭痛に耐えきれず頭痛薬が手放せない女性。
家庭の味を知らないせいで自らの家庭の味を作れず途方にくれる女性。
一人で抱えるものにジタバタと足掻いてばかりの女性達に、同じ女性として共感した。
小さな一匹の蜘蛛がどうしても潰せずモヤモヤ考え込む主人公。
同じく蜘蛛を潰せない私もこの女性のように優柔不断のジタバタするタイプだ。
煩わしい様々なことから逃げて、最後まで蜘蛛も潰せなかったけれど徐々に歩み寄るみんな、この先はきっと大丈夫、と明るい予感がよぎった。
蜘蛛を「潰せない」から「潰さない」に決めたから。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
彩瀬まる
- 感想投稿日 : 2018年5月3日
- 読了日 : 2018年5月3日
- 本棚登録日 : 2018年4月30日
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