プチ哲学 (中公文庫)

著者 :
  • 中央公論新社 (2004年3月1日発売)
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ちょっとだけ深く考えてみるプチ哲学。
佐藤雅彦さんの"ちょっと"はとてもユニーク。モノは考えようだと思った。
"ちょっと"だけと考えれば、肩の力もいい具合に抜けて気楽になれるからいいのかも。
小難しい"哲学"も、考える=面白いと変換して、自身の身の回りのアレコレを、今までとはちょっと違った視点で考えて楽しく生きられればいいなと思えた。

中でも気になったこと。
●不変について:「郷に入っては郷に従え」と言うけれど全てに従う必要もない。周りに影響されない自分だけの不変の価値観を持つことも大事。

●価値のはかり方について:あるものの価値を測るのに、世の中には色々な"ものさし"がある。ある場面に遭遇した時どの"ものさし"を自分が選ぶのかが大事。

●無垢について:自分自身やとりまく環境を素直に受け入れることも大事。

●詭弁にごまかされない:一見もっともらしい、実は理屈になっていない理屈=詭弁を見破るコツは、説明された気分に負けないで一度自分の頭を通して相手の言うことをかみしめてみること、冷静になることが大事。

●枠組みについて:見る枠組みを変えると、同じ行為でも逆の意味さえもってしまう。ものを見る時、必ずある枠組みからものを見ているということを知っていなくてはいけない。

●逆算という考え方について:最終結果(自分がどうしたいか)がはっきりイメージできるとそこから逆算して、スタートの時点で何をしておけばいいかが自ずと分かってくる。佐藤さん曰く「プッチンプリンの法則」=底にカラメルを先に入れる→ひっくり返す→頭にカラメルがのることになる

●弱点の有効利用:誰でも弱点の2つや3つは持っている。弱点を逆手に取ることによって強い点に変えればいい。弱点も含めて自分は自分なのだから。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 佐藤雅彦
感想投稿日 : 2023年1月2日
読了日 : 2023年1月2日
本棚登録日 : 2023年1月1日

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