人と妖かしの関係に想いを巡らせる6つの短編集。
幼い頃に観た「日本昔話」のような物語だった。
特に「ムジナ和尚」「天つ姫」「真向きの龍」が切なくて泣ける。
妖かしの目から見た人とはなんと強欲なことか。
人は恐れたり憎んだり喜んだり悔しがったりと幾多の感情をさらけ出す生き物だ。
そんな人を惑わす様々な妖かし達。
妖かしの一匹(?)のセリフ「私は嘘はつきません。嘘をつくのは人だけです」に衝撃を受けた。
そして人の流す涙に妖かし達は衝撃を受けたに違いない。
切ない余韻の残るお伽噺だった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
千早茜
- 感想投稿日 : 2017年8月17日
- 読了日 : 2017年5月24日
- 本棚登録日 : 2017年5月24日
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