音楽家とアロマセラピストのカップルが建築家夫妻が主催する「癒しの庭プロジェクト」に関わる事で2組の関係にねじれが生じていく様を音楽と香をアクセントに綴る愛憎劇。
恋愛の惰性、失う恐れ、先回りした嫉妬、孤独、虚無感、栄転と破滅。信じ合っていれば何も壊れなかった。疑った途端に全ては壊れ始めた。
年月を経て命の季節に再生する愛は、惰性の愛の延長には無かった感動をもたらすかもしれない。
けれど私は真っ直ぐで、退屈でも濁っても必ずあなたの元に帰る疑わない愛がいい。ただ一緒にいるその先にしかない穏やかな信頼に勝る愛の香りはないと信じたいです。
香の描写の妙で手元に置いていますが好きな本として名を挙げることはない微妙な関係の一冊。
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- 感想投稿日 : 2009年3月3日
- 本棚登録日 : 2009年3月3日
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